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噛むことの効果
「よく噛んで食べましょう」——その言葉には、驚くほどたくさんの“いいこと”が詰まっています。
噛むことで、消化が助けられ、脳が活性化し、心も落ち着く。
子どもから高齢者まで、すべての世代にうれしい効果がある咀嚼の力。
このページでは、噛むことがもたらすさまざまなメリットを、わかりやすく紹介します。
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噛むことの効果
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「よく噛んで食べましょう」——その言葉には、
驚くほどたくさんの“いいこと”が詰まっています。
噛むことで、消化が助けられ、脳が活性化し、
心も落ち着く。
子どもから高齢者まで、
すべての世代にうれしい効果がある咀嚼の力。
このページでは、
噛むことがもたらすさまざまなメリットを、
わかりやすく紹介します。
イラストダミー
胃腸快調
かむと出てくるだ液
食べ物を分解して、吸収しやすく
ご飯を食べるとき、口の中にだ液(つば)が出てきます。日頃あまり意識することのないだ液ですが、実はとても大きなパワーがあり、体にとって重要な役割を担っています。

だ液には食べ物を分解しやすい酵素が含まれています。食べ物をうまくかみ砕くことを助けてくれるだけでなく、胃に入る前に食べ物を分解することで、のどから飲み込みやすくなります。

ご飯をよくかむと、だ液の中にある酵素がでんぷんを分解して、吸収しやすい形に変えてくれ、胃腸の調子を整えてくれます。逆によくかまないままでは胃腸の負担が増してしまいます。
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お口の機能維持
だ液の力で口の中が滑らかに
「話す」機能も維持できる
かむことでだ液が出ると口の中が滑らかになり、舌がよく動き、会話がしやすくなります。よくかむことは、「食べる」だけでなく「話す」など口の機能を維持するためにもいい影響があります。

口の機能維持だけではありません。かむ筋肉や表情に関係する筋肉が鍛えられ、「笑う」ことにもつながります。顔全体の筋肉を動かせば血流がよくなり、顔色も明るくなります。

舌や口の中の筋肉も鍛えられることで、はっきりとした発音ができるようになるとされています。
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肥満防止
「おなかいっぱい」と感じられ
ダイエットにも効果的
よくかんで筋肉を動かすと、脳の中にある満腹中枢に刺激が伝わります。満腹中枢は、「おなかいっぱいになった」と感じて指令を出し、食べすぎを防ぐところです。

満腹中枢に刺激が伝わって、「おなかいっぱいだからもう食べなくてもいい」という指令が出されると、食欲が抑えられます。よくかむことで結果的に食事の量が抑えられ、肥満の防止にも役立つのです。

かむ回数は「一口30回」が目安です。水分で食べ物を流し込まないように気を付け、かんでいる間はお茶など水分を飲むことは控えましょう。
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脳の活性化
筋肉が刺激され脳に情報伝達
脳は血流増加で活性化
食事は視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚という五感を刺激し、脳に情報が伝わります。すると脳は血流を増加させます。脳に酸素や栄養素を運ぶ血液の流れが増えれば、脳の機能が活性化するとされています。

脳の機能が活性化すれば、認知症の予防にもつながるとされています。そのためには奥歯のかみ合わせがしっかりしていて、しっかりかめることが大切です。

特に高齢者の方で歯が少なくなった方は、歯科医院に行って治療を受け、かむことができるようにしてもらうことが大切です。
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集中力アップ
スポーツ選手はかんで集中力高める
食事時はテレビを消そう
かむことで脳の機能が活性化すれば、集中力がアップする効果が得られやすいと考えられています。野球などのスポーツ選手が試合中にガムをかんでいることがあります。集中力を高めることができるためです。

よくかむことで血流が増加し、脳に酸素と栄養が送られます。脳細胞の働きが活発になり、集中力や記憶力、判断力がよくなります。そのためには食事をするときにテレビを消し、スマホを手放し、食事に集中しましょう。「ながら食べ」では集中できません。
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体のバランス維持・
筋力アップ
バランスを保つ「咀嚼筋」
かむことと全身の健康はつながっている
かむことは口の周りだけでなく、消化を助け、全身の健康につながります。「かんだ」という情報が脳に伝わると、脳は刺激され、体を動かす骨格筋などの動きに影響を与え、筋力アップにつながるとされています。

私たちの体は、姿勢のバランスが崩れたときに、姿勢を元に戻そうとする筋肉が働きます。その筋肉の一つが、かむときに使う咀嚼筋という筋肉です。バランス能力と咀嚼筋には、密接な関係があるとされています。

かむことは体のバランス維持にもつながっています。特に高齢者は健康維持のために、かむことを大事にしましょう。
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味覚の向上
かむと味覚の感受性高める
食べ応えのあるメニューを
スナック菓子など塩辛かったり、甘かったりする物ばかり食べていると、味覚の感受性が低下すると言われています。味覚の感受性を高めれば、薄味や素材そのものの味で満足できるようになります。

味覚の感受性を高めるためには「かむ」ことが大切です。かんでだ液が出ると、味覚を感じやすくなり、薄味でもおいしく感じやすくなると言われています。塩分摂取量も抑えられ、健康維持に役立ちます。

よくかむためには、ゴボウや切り干し大根など食物繊維の多い野菜や、イカやタコなど弾力のある食材を積極的に取り入れましょう。
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ストレス軽減
「幸せホルモン」と呼ばれる
セロトニンが分泌される
「セロトニン」という言葉を聞いたことがある人は多いと思います。「幸せホルモン」と呼ばれる脳内物質です。セロトニンの分泌が不足するとストレスを感じ、メンタル不調に陥る原因にもなります。

セロトニンの分泌を高める一つの方法として、「かむ」ことが注目されています。かむことによってセロトニンが分泌することが分かっています。

かむことでストレスを緩和し、リラックス効果もあるとされています。スポーツ選手がプレー中によくガムを噛むのは、集中力を高めるとともに、リラックス効果があるためだと思われます。
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免疫力アップ
だ液に含まれる免疫物質
ウイルスや細菌を防いでくれる
かむことと免疫力もまた、密接な関係があります。 かむことで出てくるだ液には、免疫物質が含まれています。免疫物質はウイルスや細菌などがあると即座に反応し、体内へ入り込むことを防いでくれています。

また、だ液に含まれる酵素が、食べ物の中の発がん性物質がつくりだす活性酸素を消す作用があるという指摘もあります。このようにだ液にはさまざまな成分が含まれており、単に消化液としての機能だけでなく、ウイルスや細菌の増加の抑制などの機能によって、私たちの体を守ってくれているのです。
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むし歯や歯周病の予防
酸性から中性に戻すだ液
むし歯や歯周病の予防に役立つ
食べ物を食べると口の中が酸性になり、歯が溶けてしまう危険があります。かんでだ液が出てくること、口の中を中性に戻してくれます。だ液には抗菌作用もあり、むし歯や歯周病の予防にもつながります。

むし歯菌は口の中に残った食べかすの周囲に集まって増殖し、プラーク(細菌の塊)を形成しますが、だ液量が多ければプラークの形成を抑制します。だ液が少ない人は口内環境が悪化して歯周病が多いというデータもあります。

歯周病が進行すると歯を失ってしまう原因になってしまいます。今日からできる「かむ」ことを心がけましょう。